SharePoint 上のドキュメント ライブラリに格納されているファイルをクリックすると編集権限がある場合は、直接ブラウザー上で編集モードで開く仕様になっています。
ちなみに、編集モードで直接開きたくない場合は少し手間はかかりますがプレビューで開くといいという話は以前のブログでも紹介しました。
🍀SharePoint: ファイルを更新することなく閲覧だけするには? (SharePoint Technical Notes) (weblogs.jp)🐞
さて今回は、直接デスクトップ版で開きたいという話。
これはドキュメント ライブラリ単位で設定すれば、「このライブラリは既定でブラウザーで開く」「このライブラリはデスクトップ版で開く」というようにコントロールできるようになっています。
設定はまず、管理権限のあるユーザーがドキュメント ライブラリにアクセスした状態で歯車をクリックし、[ライブラリの管理]をクリックします。
次に「全般設定」の「詳細設定」にアクセスします。
「クライアント アプリケーションで開く」を選択して、[保存]します。
これだけで既定値が変わります。ライブラリ内のファイルをクリックする直接デスクトップ版で開くようになります。
ただし、あくまでもライブラリ単位の設定であり、Excel の時だけデスクトップ版で開くといったファイルの種類ごとに挙動を買えるような設定はできません。
マクロやVBAを使う Excel ファイルなどだと、いったんWeb版で開いてから直接編集というのは少々面倒に思うでしょうから、こうした方法をとるのも一つでしょう。
ですが、「そもそも、なんで最初からデスクトップ版で開くようにしていないんだ!」という声も時々聞かれます。ファイルサーバーの感覚が根強いとそうなりがちです。ちなみに、初期のころの SharePoint は Office の Web版がなかったので直接開くような動きでした。が、これをあえて変えた。なぜか?
最初から目的のファイルがすぐに見つかっていれば、そういう挙動が既定値でもいいかもしれません。いきなり編集するより、目的のファイルを探してまずはさっと閲覧することの方が一般的には多いのです。
ファイルを直接デスクトップ版で開くというのは、動作としてはデスクトップ版のアプリを起動し、そこに SharePoint 上にあるファイルのデータを読み込んで表示しているわけです。これにはどうしても少し時間がかかる。ですが、ブラウザー版ならかなり高速に表示できます(無論、組織によっては環境の問題でブラウザー表示が遅いというところもあるかもしれませんが、みんながそうなわけではありません。意外とさっと開きます)。
そんなわけで、何でもかんでもデスクトップ版で開くのが必ずしも正解ではなく、適材適所で設定を変えてみてくださいね。
ちなみに、この話は拙著の『ひと目で分かる Microsoft 365 SharePoint 運用管理編』のP337~にも記載しています。